代表コラム president column

第24回 「水戸のまちなかの強みとチャンス」

 ワクワク、ドキドキ感のあるまちなか。常に新しい状態であること。日々変化を伴う場であること。常に何か新しい。常に何か実験している。そんなまちなかづくりを。ビジョンの方向性は概ね定まった。さて、それではどうするか。ここで水戸のまちなかの強みとチャンスを考えてみる。

 強みとしては、広域水戸都市圏の中心で、御三家水戸藩の歴史とネームバリュー、ステータスは大きい。そして弘道館や偕楽園、水戸芸術館や千波湖などの国内一等級の豊富な地域資源へのアクセスが容易。さらには都市機能の集積(徒歩15分圏にあらゆる機能がそろっている)、路線バスの運行は1日約1,800本で、ちょっと待てばすぐ次のバスが来る。昼間人口が非常に多く、また公共交通で通勤通学する就業者や学生が多い。マンション住人も多く、病院や金融機関などへの来街者も多い。大通り沿道は大手企業本店や上場企業支店が立地。若者による出店希望も多い。ロハスな商品を求める富裕層が多い。また手づくり感、手触り感のある商品を求める客層が多い。強みだらけだ。

 チャンスとしては、コロナ禍により水戸が見直されていること。大手不動産会社LIFULLによる「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング(1都9県拡大版、令和2年4月1日~8月18日)によると、借りて住みたい街ランキング1位となったのは、水戸。都心・近郊へのアクセスの良さと、都心から一定の距離があってコロナ禍での安心感、およびテレワークが定着したら都心・近郊からある程度離れていても居住可能という条件が整っており、支持されているようだ。東京の転出超過が続いており、コロナで変わった人口移動は、水戸に新たな可能性を呼び込んでいる。

 これだけ条件がそろっているのに、なぜ衰退するのか。これらの強み、チャンスを活用していないからだ。フルに活用して、新しいワクワク感の提供につなげたい。

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