代表コラム president column

第39回 「令和4年度の取り組み」

 昨年度は、未来ビジョンの素案の内容を検証するための実験を実施し、素案で提示した「居心地が良く歩きたくなるまちなか」づくりについては、概ね理解が得られた。しかし、従来からまちなかで暮らす方々や、まちなかへ通勤・通学する方々の多くが、関心を持って実験に関わっていただくまでには至らなかった。つまり、日常的にまちなかに関わる方々にとって、わざわざ出歩き回遊したくなる取り組みにはなっていなかった。イメージハンプだけではない工夫による「安全環境づくり」、多くの方々に関心を持っていただくための「共感者づくり」、居場所とコンテンツの充実による「賑わいづくり」、そして持続的な取り組みを可能にする「組織づくり」。この4つの課題解決に向けた取り組みが大切だ。

 そこで令和4年度は、ビジョンの主人公(ターゲット)である「まちなかに関わりのある人たち」が、まちなかを出歩き回遊し、まちなかを使い倒し、まちなかを満喫するための仕組みを試してみたい。昨年度の実験の成果を踏まえ、南町の裏通りを安心安全の歩車共存空間とするための社会実験を中心に置き、歩車共存空間沿道のお店や店先のあり方、駐車場などの沿道民地の利活用のあり方、空き店舗対策を含む賑わいづくり、回遊性を高める具体的なコンテンツなどについて、実験を通して試してみたい。

 その一方で、商店街や居住者、通勤通学者、市民に対し、「まちなかが本当に変わるんだ!」という気運を高め、自分事として取り組んでいただけるよう、意識転換を促すプロモーションを実施したい。

 そして、これまでの体制をベースとしながら、水戸にあった官学民の協働型組織のあり方、官学民連携を円滑に進めるための仕掛けを模索したい。

▲令和4年度の取り組み概要図


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