第57回 「ほこみちの試行、絶賛準備中!」
既にお伝えした通り、これまでの試行・実証実験や社会実験は、裏通りを中心に実施してきたが、地元からの要望も踏まえ、令和5年度の社会実験「水戸まちなかリビング作戦2023」では、大通りも含めた実験に移行する。
従来からの裏通りでの実験に加え、大通り(国道50号)での歩行者利便増進道路(ほこみち)制度の適用の可能性を試行する。例年通り10月に実験を開始する予定であったが、国道の占用許可に向けての協議に時間を要したことや、G7広島サミットに合わせて開催する「内務・安全担当大臣会合」が水戸市民会館で開催される関係で、年末の道路占用の許可が下りないこととなり、止むを得ず、年明け開催とした。目下、鋭意準備中である。
ほこみち制度導入の前提条件
大通りは交通量が多く、かつ自転車歩行者道であることから、歩行者や自転車のための有効幅員を4m以上確保する必要がある。また、視覚障害者誘導ブロックから60㎝の離隔を確保し、視覚障害者の移動の妨げにならないようにしながら、利用区域を設定する必要がある。
機能配置の基本構成
機能の効果的な配置によって、連続性を持たせ、景観の質も高めるとともに、歩行者・滞在者双方の利便性・快適性の向上を図る必要がある。パークレットや駐輪場を基点に、商店街や裏通りへの回遊・対流を促す工夫と、基点間を緑(人工芝や植栽、植樹帯の再生など)でつなぐことで、連続性と統一感を演出することとした。
快適な居場所づくり
裏通りを中心とした昨年度までの取り組みを継続し、それに加え、大通り(国道50号)の両側歩道部分において、歩行者利便増進道路(ほこみち)制度適用を前提とし、パークレットやベンチ・街灯スタンド、駐輪場の設置、人工芝の敷設、さらには屋台スペースや沿道店舗による活用空間などを用意することとした。
空間の利活用
3年度、4年度に引き続き、空間の利活用(まちなかチャレンジ)として、デザイン会議のメンバーを中心に、実験会場などでのさまざまな企画を実施する予定である。
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