第63回 「令和6年度に向けて」
令和2年から始まった水戸のまちなか大通り等魅力向上検討協議会の活動も、この春で5年目を迎える。水戸のまちなかの方向性としての未来ビジョンは定まった。ビジョンを踏まえた継続的な社会実験やプロモーション活動も、水戸まちなかデザイン会議のメンバーを中心に、そのノウハウが蓄積され、軌道に乗ってきた。協議会の活動そのものの社会的認知度も向上してきた。
取り組みの中での大きな課題
でもまだ、当事者を始めとする多くの方々が、まちなかの未来創りに関わろうとはしていないのが現実である。新しい何か、新しい挑戦が生まれるためには、一層の地域間・施設間連携の必要性、当事者の主体的参加の必要性を感じる。
まちなかからのアプローチ
しかしそのためには、まちなかに住む人や、まちなかに関わろうとする人、また周辺の施設などに対し、「もっとまちなかに関わりを持ってもらいたい」と言う他力本願的な考えではうまくいかない。一層の連携促進のために、街は、まちなかには何ができるのか。「まちなかサイドからできること」を、もう一度考えてみる、模索してみる必要がありそうだ。
期待されるアクション
現状のまちなかを歩いてみて、次のようなことが大切だな、と感じる。
まちなか自身が、周辺施設(市民会館、芸術館、京成百貨店など)のイベントに、もっと関心を持ち、もっとPRすべきだ。
まちなか自身が、水戸の歴史(水戸徳川家、黄門様、幕末維新など)に、もっと関心を持ち、それぞれが語れるようにすべきだ。
まちなか自身が、水戸の街のプロスポーツ(J2の水戸ホーリーホック、B1の茨城ロボッツなど)に、もっと関心を持ち、一緒に盛り上がるようにすべきだ。
水戸公衆放送と言う、全国的に希少価値の高いローカルメディア(街頭放送)を、もっと有効に活用し、エリアとしての価値向上につなげるべきだ。
このようなことを考えながら、令和6年度は新しい取り組みに挑戦する。
令和6年度に向けて
本年度は、試行・実証実験を進めながら、さまざまな施設や地域との連携のあり方についての「連携ビジョン」の素案を策定する。試行・実証実験では、MitriOを始めとする多様な施設やさまざまな主体との連携、関わりによる公共空間の利活用、「連携促進のために、まちなかにできることは何か」を模索したい。