代表コラム president column

第74回 「連携ビジョン素案」

 水戸のまちなか大通り等魅力向上検討協議会では、3月8日に第5回水戸まちなかデザインシンポジウムを開催し、連携ビジョンの素案を発表した。ビジョンのテーマは、「互いを活かし、まちを使い倒す連携」。それぞれの関係者が主体的に関与し、まちなかの未来ビジョン「挑戦心を育む、コンパクトなまちなか暮らしを取り戻す」の実現に向け、「自分ごと」として関与していくこととした。そして、この連携ビジョンを支える5つの要素を示した。

①未来ビジョンの共有
 連携の軸となるビジョンの共有が欠かせない。共通のビジョンを持った連携のネットワークと自分ごととしての関わりが必要。主催・協力の関係ではなく、共通のビジョンの下に相互に連携し、事業を推進。

②協議会を核とした連携
 まちなか全体での大きな連携を実現したい。大通り協議会のエリアプラットフォームとしての連携を一層深める。40を超える構成員がもっと連携し関われば、より大きな成果を生むこと
ができる。

③ウォーカブル化による連携促進
 まちをつなぐ道路空間の快適性・利便性を確保したい。敷地境界を視覚的に曖昧にした沿道空間の活用や、ストリートとセットバック空間の一体的なデザイン。シームレスな空間を形成するデザイン上の創意工夫や安心感と居心地の良さの提供によるストリートの再生。沿道商店主などのニーズを踏まえて植栽や散水設備の設置や柔軟な考え方によるバリアフリーへの配慮、仮設のファニチャーを活用したフレキシブルな設え。

④まちなかのメディア化
 一元化された質の高い情報発信を実現したい。情報共有による連携と一体的な情報発信。日常的な情報共有で、まちなか全体でターゲットを合わせた企画・営業を展開。まちなかを使い倒してもらえるような一体的で質の高い情報発信で、来街者の期待に応えるとともに、出店者を支え、挑戦心を育む。

⑤ローカルファースト運動の展開
 まちなかを使い倒す価値観でまちを生かしたい。ローカルファースト運動の展開で、中心市街地が市民の誇りになるように。水戸のまちなかを積極的に使い倒し、まちを楽しみながら、育てていく。使い倒す姿がまちへの関心を引き、育ったまちが、また多くの人を楽しませる。それぞれの個性を生かした連携で、地域経済の循環を生み、もっと魅力的に。

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